6. 君の体温

カーテンの隙間からこぼれる光

細めた目で 枕元の時計を見る

なんだか最近 僕は早起きだよ


休みの日には ふと目覚めても

隣りにいつも君がいて

また安心して眠りにつけたのに


ひとりのベッドはやけに広くて

なんだかシーツの白さも眩しくて

することもないのに起きてしまう


疲れた身体と心には

君の体温が心地よくて

僕は君の髪を指で梳きながら

やさしい気持ちになれていたのに


移ろう季節のなかで

君の記憶が薄れていっても


君と話したことや

君と出かけた場所が

段々思い出せなくなったとしても


君の体温だけは忘れない


僕が感じていた君の体温

僕が手にしていた君のぬくもり


もう誰かのものになってしまったの?


忘れられない

君の体温


忘れたくない

君のぬくもり


あなたの体温は

今 誰の手のなかにありますか?

星野美咲 WEB詩集

Poem Story of Lovely Memory