隠れてキス

みの前の夜の電話は

あたし お喋りが止まらない

朝のテレビで見た占い

ランチで食べたオムライス

コンビニで見つけた新しいチョコ

呆れちゃうほど くだらない話でも

あなたには聞いて欲しくて

別々に過ごしていても

あたしの日常の真ん中に

いつも あなたがいること

ちゃんとわかって欲しくて

受話器の向こう あなたの相槌が

いつしか寝息に変わっていく頃

「アイシテル…」とささやいて

月明かりに隠れてキスをおくる

それがあたしの秘密の幸せ

あなたには内緒よ


お題提供:負け戦 『付き合う二人に10のお題』

 POEM: 星野美咲

星野美咲 WEB詩集

Poem Story of Lovely Memory